財務管理は、端的にいえば、銀行からの借入れ管理、資産管理、 お金の運用であり、金融面からみた総合戦力です。 当然、金利の計算をしながら借入れの時期や金額を決定しなけれ ばならない。ある営林局で話を頼まれ、「伐倒したまま長期にわたっ て出材しないと、伐られた木は太くならないし、立木費、伐採費の 金利がかかる。私達はいかに在庫の回転を早くして、金利負担を少 なくするかということに一生懸命になっている」という話をしたら、 講演後駅まで送ってくれた後輩の作業課長が、「私達はいままで金利 というようなことは全然考えたことがなかった。金利って大きいも んですね」と驚いていました。こちらの方がビックリした次第です が、こういう感覚がいかにもお役人的だと言われるゆえんであ りましょう。また、先ほど述べたように、営業マン出身の店に倒産 が多いというのは、財務管理がうまく行っていないことの現われで、 自分が手形を発行しておきながら、持っている手形と現金がすべて 利益の分だと錯覚を起こすようなことが、初歩の財務管理の失敗例 です。
これから金利状態がどういうふうになってゆくのか、いま借りる 時期なのか、借りるべきでない時期なのか、といったことを判断す る。あるいは経営の中でバランス的に固定資産があまり増えてくる と運転資金に無理がくるものだから、あぶないなあと思うようなと ころにまで販売してしまう、ともかく売り上げを上げなければなら なくなるとか、先行き値段が上がるのが分かっているのに在庫を持 ち切れずに売らざるを得なくなるとか、そういった事態が生じない ように管理する。こうしたことはいずれも財務管理であり、これも みな商流の一つだということです。