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木に包まれた家をシンプルな工法で実現

プリミティブの家

◆自分で造る組積工法の家◆ 
「自分の家は自然の素材で釘・金物を使用せず、自分自身で造りたい」というコンセプトから開発された「プリミ ティブの家」。
㈱さきおう住宅研究社(長山長慎社長)が昨年、幕張メッセでの建築技術トレードショーで発表して 以来、各方面から反響を得ており、関東圏で手掛けた三棟に続いて、高知県内に建設する第四棟目の準備に取りかか っています。
「原始の家」と訳されるこの家は、よりベーシックに進化したシンプルな住宅で、「シンプルisベスト」を信条 に木の柱を積み上げて造る組積工法を取り入れています。
従来の住宅は、柱、梁、筋かいなどの構造材や、ベニヤ、 プラスターボードなどの下地材、フローリング、ビニールクロスなどの仕上げ材など様々な部材があり、その数は20 種類以上にも及び、組み合わせも非常に複雑です。
また、通気性のない新建材などで木材を被ってしまうと結露が生 じて、シロアリなどの被害にあうこともあります。
そこで、木を本来の姿に近い形で利用するために工法そのものから考え直し、たどり着いたのが、4寸角の柱材を 横にして積み上げる組積工法を採用した「プリミティブの家」でした。
組積工法は、古くはエジプトのピラミッドや奈良の正倉院などに用いられていますが、構造部材の重量が建物を安定 させ、重力をあますところなく利用する工法で、耐久性・耐震性にも優れています。
「プリミティブの家」では、天井、壁、床などのほとんどの部材を四寸角の柱材(一部集成材)を組み合わせて造り、 プレカットされた材料は通し番号の通りに積み上げていくので、大工さんの技術が必要なのは全体の30%で、他は 非常に単純な作業の繰り返しで工期も短縮されます。
単純に積み上げるだけで、強度が確保されるのかと思われるかもしれませんが強度に関しては、建設省の耐震試験 でも在来木造住宅の7倍以上という数値が実証されています。
例えば35坪の家を全て柱材で積み上げて造ると全体でおよそ1500本以上の柱材が使用されるので、木の持つ 調湿性や断熱性が大いに発揮され、真夏の2階部屋のむっとする暑さが解消され、冬も10度以下になることのない、 快適な空間が生まれます。
さらに木材は遮音性にも優れており、音をバランスよく吸収してくれるほか、フィトンチ ッドの効果でストレスが和らげられ、自律神経の安定、カビ・ダニなどの防虫効果など人体に好影響をもたらしてく れます。
もちろん木材と木の家は製造過程での消費エネルギーも少なく、再利用・移築も容易に出来、人体だけでなく環 境に対してもやさしい住宅と言えるでしょう。
一方、木は燃えやすいのではないか、という懸念もありますが、4寸角の木材は着火しても表面が炭化することで 防火性能を発揮し、化学製品を使った新建材のような有害ガスを発しないので、初期消火を大きく助けることになり ます。
その他にも木材の特徴である木目からの1/fゆらぎの効果、紫外線を吸収し乱反射を抑えるなど、「プリミティ ブの家」は人にやさしく、年月を重ねるにつれて味わいを増し、親子3代にわたって200年、300年と住み継がれ る住宅を実現しています。
◆木の家づくりこそ自分の仕事◆
  長山さんは、沖縄県石垣島の出身。
高校卒業後は建築の道へとすすみ、東京の専門学校から設計事務所へ就職。
さ らに工務店などで積算営業職も経験し、住宅や工法を学んでいる中で「どうも違う」と感じたと言います。
歯が痛いという患者に、その痛みの根本原因を探ろうとせず、痛いところの治療をしているような感じのもどかし さのようなもので、家族の住む本物の家をつくることが自分の仕事と、昭和59年、25歳のとき「自分のすすむべき 道はこれだ」と決め、埼玉の王にならんと㈱さきおう住宅研究社を設立。
以来、木の家づくりに心血を注いでいます。
木の家づくりにこだわった背景には、かつての石垣島の家はほとんどが木の家で、長山さんが育ったのも木の家で した。
ところが行政が指導にのり出してからの石垣島は、プレハブ化し、今はコンクリートの味気ない家ばかりにな っており、育った木の家への郷愁がありました。
建築を志してから、石の家も考えてヨーロッパへ行って体験したものの、石の家は感覚に合わず、やはり、五官に 触れ合い、感性に合うのは木だと実感したことに始まって木の工法に取り組んできています。
最初に考えたのが自 分の家で、技術者に頼らずに家族で家をつくることでした。
そこから考えたのが、まず安全性で、倒れないようにする には横にして積み上げることだと横積みの工法に行き着き、次に考えたのは、パーツを減らし単純化することで、家全 体を同じ材料で造ることだったと言います。
角材は高いと思って調べたら、一番安いのが角材だとわかり、柱材を使うことにし、3.5寸角も考えましたが、縦 の柱材のない家で、屋根や床下までの強度を考えて4寸角にしたと言います。
平成9年に申請した特許がこの5月に正式に下りたものの、建築基準法には該当項目がないため、旧38条の大臣 認定にもとづき、今は、埼玉県の条例で木造住宅として認めてもらっていますが、高知に続い2~3棟を埼玉県で準 備中で、8~9棟目は沖縄で計画しており、10棟目はふるさと石垣島を予定しているとのこと。
◆待たれる国産材の供給体制◆  
材種を聞けば、残念そうに「最初はホワイトウッドで、今はレッドウッドだけど、国産の杉材を使いたい」と語っ ています。
当初、材料を探したところ、値段の関係以上にネックになったのが、国産材での供給体制がなかったことだと言いま す。
特別な設備やノウハウが必要なわけでもないのに、製材・木材屋さんの目が、長山さんのような家や、地場の木 造住宅へ材料を提供しようという方に向いていなかったため、外材に頼らざるを得なかったのです。
ここに来て、ようやく埼玉県で一ヶ所、国産材を製材・乾燥してくれるところが生まれ、そのほかにも、引き合い が来るようになったといいますから、木材業界の対応がいかに遅れているかがここでも窺がえます。
長山さんが「プリミティブの家」で、一番声を大きくして語ってくれたのが睡眠のこと。
埼玉のAさんは、とにか く寝つきが良くて、熟睡どころか爆睡状態で、施主の奥様がおっしゃるには、この家に変ってからご主人が呼んでも 起きてこないので困っていると言うほど、熟睡でき、疲れがとれるだけではなく、爽快に心身がリフレッシュされる のが「プリミティブ」の家です。
普通の家の10倍以上の木が、木肌の色とフィトンチッドとマイナスイオンで快眠 と健康を呼んでくれているのです。
長山さんの願いは、一日も早く、日本の杉・桧が、このような家づくりに安定して供給され、伝統を受継いだ木の 家が全国につくられるようになることだと言います。
目下、長山さんは、年内に大臣認定を取得し、来春からは住宅金融公庫が利用できるように奮闘中ですが、同時に 間伐材を丸太のまま使う工法も検討中で、近くそれも実現しそうな様子です。
戦後、経済至上主義の中で造られて いた日本の住宅も21世紀を迎え、良質のストック型に変えていくと考えられますが、さきおう住宅研究社では住まい の一つの理想をめざし、「プリミティブの家」を自身をもって送り出しています。
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