木の最大の敵はツル

樹木にとっての最大の敵とは、動物、微生物、天災、人間・・・・。
それぞれ角度を変えれば、みんな大きな敵ですが、最大の敵は、 植物の仲間のツル(蔓)なのです。
ツル科の植物こそ、樹木にとって、いちばんイヤな相手なのです。
ツルは木に巻きつきながら生長します。しかし、巻きついて栄養> 分は、“他人”に頼らずに、ちゃんと自分て土中から吸収してい ます。いけない理由はふたつあります。まず、グルグルと巻きつ く力が強いため、木はいわば窒息状態になります。ひどい時には、 木にツルが食い込んでしまうことさえあります。これでは木は十 分な生長ができません。もう1つは、ツルの葉っぱが木を覆って しまい、光を遮ってしまうのです。そして木はやがてツルの葉の 闇の下で死んでしまいます。以上のような事情で、林業にはツル 切るという作業があります。切ること自体はいたって簡単で、根 元からプッツリ切ればそれでOK。ところが、春に切ってもその 秋にはまたぞろグルグル巻きをやられてしまうという“恐るべき” 生長ぶりで、このイタチゴッコが実は大変な労力を要するのです。
とにかく、木の数倍から10倍もあろうかというスピードで生長 です。ツルの特徴はどこまでも伸びるということです。ところで、 ツルは木ではありません。木との最大の違いは年輪がないことで す。構造分子が柔らかく、ゴムのように曲げることができます。
ただし、乾燥すると、木と同じか、それ以上に固くなります。
ついでに、なぜかわかりませんが何千種類もあるといわれるツル は、どうも左巻きが原則らしいです。