079.アカマツ


解説
マツ科、常緑高木。
高さ35m、直径1.5mにもなる木である。
分布地は本州の青森から九州屋久島までの山々である。
日本産針葉樹の中では分布する範囲が最も広い。
乾燥しやせた荒地や、他の樹木は枯れてしまったような二次林によく育つタフな木。
木材としての経済林だけではなく、防風林、土砂防止林として造林されている。
しかし、アカマツは塩に弱いので、潮風の強い浜にはクロマツが植えられている。
雌雄同株(雌花と雄花が同じ木につくもの)で4-5月頃に花が咲き、 雌花は新しい枝の先に13個、紅色のものがまっすぐついる。
雄花は新しい枝の下の方に淡黄緑色の円筒形のものがいくつかについており、 ここから、黄色の花粉をたくさん飛ばす。この花粉が風にのり雌花にとどく、いわゆる風媒花。
松ぼっくり(球果)は、花が結んだ次の年の10月頃に熟し、淡い黄褐色となる。
木質で長さ36㎝、直径3㎝ほどの卵形をして、下向きか横向きに枝にぶらさがる。
木を伐る時にその木種の発生を守るための方法がいくつかあり、 アカマツの場合は、この天然下種更新という方法で未来の森を残していくことが多い。
樹皮は、若い木は赤褐色でうすくウロコのようにはげ、年をとると、色が黒っぽくなり、 亀の工のように深い割れ目が入いる。
辺材は黄白色、心材は多少赤味がおびたようになっている。大きな特徴として、 やにすじというやっかいなものがある。ねばねばしたボンドのような松脂が通っている部分だか、 乾燥が不十分だとこれが表に出て塗装ムラのようにたれてくることがある。この松脂は採取して、塗料や溶剤などに使用。他に大きな生節もよくあり、 節というと落ちるからダメと思われてがちだが、生節はまわりとしっかり くっついているのですぐに落ちることはない。
材質は、針葉樹としては重厚で強く幅広く利用されている。
余談として、松竹梅は、日本人の祝い事に必ず登場する。 そして、最も上位はマツ。それは、日本人好みの非対称の樹形の美しさと四季にかかわらず、緑を保つ姿、そしてまた、 荒れ地に根を張る生命力に強いあこがれを抱いたからではないだろうか。


木目

写真
樹形
アカマツ 神戸森林植物園
神戸森林植物園  2016年12月18日
表皮
アカマツ
大阪市 長居植物園  2014年8月24日
北海道大学植物園 2014年9月14日撮影
アカマツ
大阪市 長居植物園  2014年8月24日
断面

写真
市来知神社のあかまつ北海道三笠市