1204.びわ


解説
バラ科ヒワ属。和名は漢名枇杷の音読み、葉形が楽器の琵琶に似ていることからついたという説があるが、本来は、中国名の枇杷を音読みにしたものと考えられる。中国原産で、関東以西の本州、四国、九州、中国に分布する。大分・山口・福井県などの石灰岩地帯に野生するものもあるが、通常は果樹として広く栽培される。江戸末期に渡来した「唐ビワ」を親として日本で品種改良されたものが、世界各地で作られている。高さ約10m、幹は灰褐色で、古くなるとまだらに剥がれ落ちる。枝は開出し、年とともに水平に近くなる。若枝は褐色の蜜毛に覆われ、枝先に葉が集まって互生する。葉は大形の細長い楕円形で、縁には浅い波状のきょ歯があり、表面はでこぼこしている。初めは毛があるが、生育とともに無毛となり、多少光沢がでてくる。裏面は淡褐色の細かい毛でおおわれ、全体に硬い感じがする。1月ごろ、枝先に芳香のある白色5弁の花を群がりつけ芳香を放つ。翌年の夏、球形の果実が橙黄色に熟して食べられる。果実の表面には綿毛があり、中に大形の赤褐色の種子が数個ある。
葉には、タンニンのほか、アミグダリンや有機酸などが含まれ、下痢止め、せき止め、暑気あたりに、枇杷葉20gを1日量として、コップ3杯の水で半量になるまで煎 じ、1日3回食間に飲むとよい。あせも、湿疹に、前記の煎液の冷めたもので、患部を洗うとよい。また、枇杷葉を浴湯料として用い、入浴するのもよい。打ち身、ねんざに、次のようにするとよい。生葉約30枚を採取して水洗いし、1cmほどに刻み、水けを取ってから広口びんに入れ、ホワイトリカーを葉がひたひたになるまで注ぎ、約1か月おいてからこす。この液を脱脂綿に浸して患部に当て、その上に乾いたタオルをのせ、さらに、カイロであたためるとよい。慢性疾患、特に痛みがあるとき、ビワの葉療法が効果的である。この方法は、生葉を2枚取り、表を火にかざしてから重ね、両方の手の平にはさんで、数十回すり合わせる。そして、両手に1枚ずつ持ち痛みのある場所の皮膚に密着させてマッサージする。また、すり合わせた葉を痛みのある部分に置いて、カイロなどであたためてもよい。あたためた葉が慢性疾患の痛みに効くのは、葉から微量の青酸ガスが発生し、それが皮膚を通して内臓に作用するからだといわれている。また、果実1kgを水洗いし、乾いた布で水けをとってから、ホワイトリカー1.8lに入れ、グラニュー糖200~300gを加える。1か月を過ぎると飲めるようになるビワ酒ができる。果実は6か月ほどでひき上げる。なお、レモン5個の皮をむき、輪切りにして入れると味がよくなる。
樹形

びわ
びわ
ビワの花 ビワの花
長居植物園 2012年1月12日撮影

ビワの木 ビワの木
上2枚 通勤途中 2013年6月3日撮影
ビワノキ
通勤途中 2013年6月6日撮影
びわ びわ
上二枚 大阪市立 長居植物園 2013年4月14日撮影
びわ