1257.ヌルデ


解説

ヌルデ(白膠木)
ウルシ科ヌルデ属。落葉小高木。別名フシノキ、カチノキ(カツノキ)といい、有毒植物である。名の由来は、かつて幹を傷つけて白い汁を採り塗料として使ったことにある。東南アジアから東アジア各地に自生し、日本では北海道から琉球列島まで、ほぼ全域に分布する。また、典型的な陽樹で、パイオニア植物である。後発のより大きい樹木が育ってきて、陽が当たらなくなると枯れてしまうのである。種子は土中で長期間休眠し、伐採などにより自身の成育に適した環境になると芽を出すという適応であり、パイオニア植物にはよく見られる性質である。高さは5-6メートルほどであるが、10メートル以上になるものもある。若い枝は紫褐色で楕円の皮目ができ、年ごと樹皮に縦の割れ目が入りやがて全体が灰白色になる。葉は9-13枚の小葉からなる奇数羽状複葉で葉軸には翼がある。小葉は5-2センチの長楕円形で周囲は鋸状がある。小葉の裏面全体に毛が密生し、表には主葉脈上に毛がある。ヌルデの葉にはヌルデシロアブラムシが寄生し虫こぶを作ることがある。雌雄異株。花は円錐花序で7?8月に開花する。花は数ミリ程度で5つの花弁があり、雌花には3つに枝分かれした雌しべがある。雄花には5本の雄しべがあり、花弁は反り返っている。花序は枝の先端から上に出るが、何となく垂れ下がることが多い。果実が出来るとさらに垂れ下がる。秋には直径5-8mmほどの扁平な球形をした果実をつける。果実の表面にあらわれる白い粉のようなものはリンゴ酸カルシウムの結晶であり、熟した果実を口に含むと塩味がある。信州ではかつて、これを煮て塩の代用にしたとされる。

葉と実
上2枚 通勤途中  2001年10月23日
神戸森林植物園  2003年11月3日
神戸森林植物園  2008年11月3日