132.ハリギリ・セン


解説
針桐。ウコギ科ハリギリ属。落葉高木。北は樺太、南千島から北海道、本州、四国、九州、朝鮮半島、中国の山地に分布する。とくに北海道には多く生育し、良材が生産される。 幹は直立し、高さ10-20メートル、大きいものは30メートルになる。若木には枝や樹幹にとげがあるが、老木になるに従い鋭さを失い瘤になり、幹の樹皮に深く縦に入った筋がある。別名をセンノキ(栓の木)、ミヤコダラ、テングウチワ、ヤマギリなど呼ばれている。葉柄は長さ10-30センチ、葉身は掌状に5-9裂し、カエデのような姿で径10-25センチと大きく、天狗の団扇のような形をしている。そこから「テングウチワ」と呼ばれることもある。秋には黄褐色に黄葉する。7-8月、黄緑色の小花が球状に集まったものが傘状につき、藍色の丸い果実を結ぶ。またこの果実は液果をもつ種子であり、果肉に含まれる物質によって発芽が抑制される場合がある。鳥によって母樹から遠く運ばれ、果肉が消費された種子は翌春発芽するが、鳥に食べられず、果肉が残ったままで地上に落ちると発芽が抑制され、発芽までに1年以上かかる。木材としては「栓(せん)」と呼ばれる。木肌が深く裂け、黒ずんだ褐色の色をしている木から取れる「オニセン(鬼栓)」と、木肌がなめらかな木から取れる「ヌカセン(糠栓)」に分かれる。鬼栓は加工には向かず、沈木に用いられる。
糠栓の材は
木理はやや粗。比重は0.52で重さや硬さは広葉樹 のなかでは中ぐらい。辺材は淡黄色、 心材は淡灰褐色。心辺材の境界はやや不明瞭。木目がはっきりしていて、肌目は粗いが美しく、面白い杢 をあらわすものもある。比重のわりに強い。わりあい大径の材で、欠点が少ない。切削・加工は容易だが、狂いやすいので、十分な乾燥が必要。耐朽性・ 保存性は高くない。
建築、家具、楽器、仏壇、下駄、賽銭箱に広く使われる。環孔材で肌目は粗いが板目面の光沢と年輪が美しく海外でも人気がある。合板用材としても広く つかわれ、とくに北海道セン合板は海外で高い知名度がある
ケヤキに似た木目を持つことから着色して欅の代用品としても使用される。
木目
写真
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大阪市立大附属植物園 2012年8月19日撮影
写真
京都府立植物園 2012年5月20日撮影
ハルギリの葉
 北海道大学植物園 2014年9月14日
樹形
写真
京都府立植物園 2012年5月20日撮影
写真
大阪市立大附属植物園 2012年8月19日撮影
表皮
ハルギリの樹皮
 北海道大学植物園 2014年9月14日
表皮
写真
神戸森林植物園 2000年4月30日撮影