0190.マカンバ


解説
 カバノキ科。通称=カバ、マカバと呼ばれている。落葉高木。日本では、北海道、本州北部中部、南千島に  分布する。肥沃な日当たりのよい地、裸地や森林が破壊された処にまず生えてくるものがこの樹の特徴である。
 北海道の代表的な広葉樹の一つですが、以前、戦後の乱伐によって残念なことに良質のものを得るのは困難に  なっている。世界的にもヨーロッパ、北米、東アジアに広く分布し、有用材として用いられている。散孔材。
高さ25m。  直径1m。心材は淡紅褐色。辺材は白色。肌目は緻密。比重0.67前後。
おおむね強勒な材。心材の耐久性は  中庸。切削・加工は比較的容易。表面仕上は良好。
シラカンバ、ダケカンバと共に親しまれ、スマートな幹と  大きな枝ぶり、見る者の目を楽しませてくれる。花は5月頃開花。穂状の雄花序と雌花序がそれぞれ3、4個ずつ  出て花をつけ、9-10月頃になると雌花序が成熟して3~7㎝ぐらい果実となる。葉は日本のカンバの中では一番  大きくて、長さ8~15㎝。卵形、または卵円形で、先の方は短く尖り、基部は心臓形になり、無毛ですが若い頃には  ビロードのような細かい毛が生えている。樹皮は灰白色、灰褐色、黄褐色などで表面がすべすべしている。また  横方向に紙のようにはがれ、サクラに似て横長の皮目がある。材木口(木の断面図)から見て辺材(樹の周辺部)は  白色で、心材(樹の中心部)は淡い紅褐色とその境ははっきりしている。板目(木の断面図)から見ると、木目があま  りはっきり出ていない事がわかる。
肌目としは緻密で均質。材自体は硬く強靭なのですが切削等の加工はしやすく  乾燥も容易で、しかも緻密なため接着性もよく塗装もしやすいと言った木材加工としては言う事なしの性質を持って  いる。銘木としては、羽目板材、床(ゆか)板材、造作材、などに使用される。
造作材として使用されるときは、通称、  カバザクラとかサクラとよばれているがサクラとは全く別種である。
家具材、フローリング、敷居等の建具材、車両、  船舶材、機械部材等の外に、ミシンテーブル、スキー、ピアノのハンマーなど、多方面にわたって広く用いられている。
 また戦争中は航空機、戦艦、車両等の軍需用の材として最も重要なもので、そのために良材が伐りつくされた。現在、  民芸家具で使われているミズメザクラと言われている物のほとんどはマカンバです。家具に使うほどのサクラが手に  入りにくくなったのと、マカンバガザクラの材と似た色目と木目を持っているからなのです。合板マカンバの利用で最も  量が多いのは合板です。材が強く接着が良く装飾的にも優れているからである。セン合板、ナラ合板と並んで重要な  位置を占めるが、原木が手に入りにくくなってきたために同じカンバ類のダケカンバ、シラカンバなども大量に使われていると  いう残念な現状にある。戦争中のマカンバの重要な使用法として硬化積層材(強化木)というものがある。
薄いマカンバ  のベニヤに樹脂をしみ込ませ、それを積み重ね、高熱を加えたもので強度が2倍から3倍になるため、高性能のプロペラ  や翼などに使われ、この材をもとに木製の航空機が試作された事もあった。
木目
写真