309.オリーブ


解説
オリーブの実 モクセイ科。地中海沿岸または西アジア原産といわれて、紀元前300年頃にはすでに栽培されていたという。地中海地方で広く栽培される常緑の果樹。ギリシアには2000年の古木もあるといわれ、エジプトでは紀元前から栽培している。日本では瀬戸内海周辺で小規模に栽培される。高さ3~10mの小高木。直径30cm~1mとかなりの差がある。葉は短柄で対生し、細長いだ円形、裏面に細毛が密生して銀白色になる。5月下旬から6月上旬にかけて、短い円錐花序を出し、芳香のある黄白色の小花を多数つける。
果実は11月下旬から12月にかけて黒紫色に熟し、オリーブ油を採る。また食用、サラダ油、化粧品、石ケン、薬として斬膏の原料としたり、栄養、緩下薬として用いられる。現在の世界三大産地はスペイン、イタリア、ギリシャ。用途も多岐にわたるため、品種数も多く、500以上あるが多くはといわれるが多くはアフリカ各地に産する。イースト・アフリカン・オリーブO.welwitschiiはケニヤやタンザニアの重要な木材である。ヨーロッパのオリーブは概して小さく、樹形も悪い。
アフリカのオリーブは樹高25mに達することもあるが、やはり樹形の悪いものが多い。 日本への渡来は、1761年刊の料理書に、長崎の崇福寺(そうふくじ)でオリーブが結実したという記述があり、これが最初ではないかといわれている。明治41年に香川県小豆島で、昭和17年には岡山県牛窓町で栽培がはじまり、日本の二大オリーブ産地となった。香川県の県花、県木になっている。
旧約聖書「創世記」にでてくるノアの箱船から放たれたハトがオリーブの若葉をくわえて帰ってきて、陸地があることがわかり、希望が湧いたことから平和のシンボルとされている。 日本での植栽としての手入れポイントとしては剪定には耐えるので、実の収穫を考えなければ刈込んでスタンダード作りもできる。枝が柔らかいため、強風や降雪によって枝折れを起こしやすい。・病虫害 病虫害はあまりない。
木材として、木理は精く材面は美しい。比重は0.85。 散孔材。心材にはマーブル模様の柄があるので、 木取りの仕方で雰囲気がまったく違ってくる。基本的には板目方向に木取ると、模様があらわれて美しい。乾燥は遅く、割れたり、裂けたりすることもあるので、ゆっくり時間をかけて行うことが必要。 果肉に多くの油分を含むが、材にも油分が多く、加工の際に手がべたつくほどである。強度は高い。重たく肌目が精なため、耐摩耗性がよい。製材はかなり難しいが、手加工と機械加工はいずれもよい。仕上がり面は非常になめらかで、着色および最終的な仕上げもよい。耐朽性もかなりあるとされている。 ヨーロッパのオリーブは寺院の扉、柱などに使われた。いまでも、埋もれ木を掘り出し、その材で家具や旅行者向けのクラフト品や彫刻品として使われている。アフリカのオリーブも同じく彫刻品とされるが、材面の美しさと優れた耐摩耗性のために床板にも用いられている。
オリーブの花
通勤途中 2014年5月27日撮影
オリーブの花 オリーブの花
通勤途中 2014年5月30日撮影
オリーブの実 オリーブの実
上2枚 大阪市長居植物園 2013年8月18日撮影
樹形
写真