716.ネズミモチ

解説
常緑小高木。中部地方以南の本州・四国・九州の、主に太平洋岸に分布する。高さ6-8m、幹は直立し、樹皮は灰色で、よく分枝して全株無毛である。葉は対生し、楕円形で高さ5-8cm、厚い革質で光沢がある。初夏に白色の花がたくさん付く。花弁は4、雄しべは2本である。秋に1cm弱の楕円形・紫黒色の果実を付けるが、花の数に比べると随分と少ない。この果実を「ネズミの糞」に例え、葉の質感がモチノキの仲間に似ていることからネズミモチと和名が付いたのだといわれている。鹿児島あたりの方言でデコッサーノキというが、それは、大黒様を農耕の神としてまつり、この木を供えるので、大黒様の木の意味である。また、秋に熟した果実を採取して日干しにする。これを女貞という。葉は夏ごろ採取して日干しにする。果実には、マンニット、オレアノール酸、ウルソール酸、アセチルオレアノール酸、脂肪油などが含まれ、葉には、マンニット、ウルソール酸などが含まれている。病後の回復、虚弱体質などに、女貞1日量10gを、コップ3杯の水で半量になるまで煎じ、食間3回に分けて飲むとよい。湿疹、かぶれに、乾燥した葉2にぎりほどを、布袋に入れ、浴湯料として用いるとよい。はれものには、生の葉を水でやわらかく煮て、患部につけるとよい。
この木は萌芽カがあり、刈り込みに耐え、公害にも強いので、庭木、生け垣のほか、道路や工場の緑化に使われる。 よく似た種に中国原産のトウネズミモチがある。
写真

ネズミモチ
ネズミモチ
ネズミモチ
通勤途中 2003年6月3日
ネズミモチネズミモチネズミモチ
通勤途中 2003年6月3日