0721.アカエゾマツ


解説
  アカエゾマツ(テシオマツ、ヤチシンコ)
SaghaIin spruce 学名:Picea glehnii   科名:マツ科(pinaceae) 常緑針葉樹。
高さ40m、胸高直径1mにもなる円錐形の自然樹形の美しい高木で、 エゾマツとともに「北海道の木」に選定されている。樹皮は赤褐色で、りん片状にはげる。若枝には赤褐色の毛が密にはえ、葉は線形で、横断面はひし形をしている。
 北海道では、アカエゾマツのことをアカマツと呼ぶことがある。樹皮がクロエ ゾマツとも呼ばれているエゾマツに比較するとずっと赤く、林のなかでもすぐ それとわかる。アカエゾマツという名前は、樹皮が赤いということで、木材が赤 いということではない。
湿原で生育したアカエゾマツは、極めて生長速度が遅く、そのまま盆栽になる。
一般的にエゾマツとよばれる盆栽は、大半がアカエゾマツであり、数百年の樹齢 を数えるものもある 分布・産地:北海道(渡島を除く)、本州 (岩手県の一部、利尻島、国後島、色丹島、  サハリンなどに分布している。北海道の東部、北部に多く、トドマツ、エゾマツと 混交するが、湿原の周辺や岩礫地に純林をつくることもある。
木材:心材と辺材の色の違いはほとんどない。やや褐色を帯びた白色、あるいは 淡黄白色である。木材の性質はエゾマツによく似ている。
成長が遅く、したがって 年輪幅は一般的に狭く、しかも均一である。軸方向に細胞間道(樹脂道)があるが、 あまり目立たない。気乾比重は0.47~0.53。肌目は精で、木理は通直である。
用途:エゾマツとほとんど同じような用途に使われる。しかし、蓄積が少なくなって きたため、良質のものは入手しにくくなってきており、利用は主として楽器用材の ような高価でも使えるような用途に限られるようになっている。
楽器用材としては、 バイオリンやピアノなどの材料としては、エゾマツより高く評価されることが多い。
庭園樹、盆栽にも用いられる 植栽:  もともと北海道で、植林用の造林木としての利用が中心であったが、近年洋風、 特に草花と組合わせたイギリス風の庭園に似合うところから、造園樹木として使われる ようになった。門廻りのシンボルツリーや、庭の主木として植栽する。
高さは3~5m位 で植えられることが多い。生長は遅く、そのため大きくなりがちな針葉樹の中では、 かえって庭木として使いやすい。半日陰を好むセイヨウシャクナゲやグランドカバー、 宿根草などを根元にあしらうと、すっきりと見える。手入れポイントとしては、自然に 樹形が整う上に強い剪定を嫌うので、混みすぎた枝を抜く程度とする。それでも大きく したくない場合には、毎年出る新芽を半分摘んで成長を抑えるようにする。病虫害として、 チャハマキ、ハダニ類による被害を受けることがある。
アカエゾマツの葉
北海道大学植物園 2014年9月14日
神戸市立森林植物園 2012年7月8日撮影
アカエゾマツの葉
大阪市立大学付属植物園 2015年5月3日撮影
幼木の樹形
写真
樹形
アカエゾマツ
北海道大学植物園 2014年9月14日
樹形
写真写真
大阪市大植物園 2012年4月8日
木目
写真
表皮
アカエゾマツ
大阪市大植物園 2013年8月11日
アカエゾマツ
北海道大学植物園 2014年9月14日
大阪市大植物園 2000年4月9日撮影