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洋風住宅と高気密化へのミスリードを考える

高気密化がもたらす健康への影響

日本に高気密・高断熱住宅が持ち込まれたのは、住宅の洋風化とともであったことは、先に見た通りですし、創刊号でも随所で触れましたが、改めてその問題を全体として整理し、健康との関係で考えてみます。
  高気密化がすすんだ背景と意図を考える では、この高気密・高断熱がどのような弊害と問題を持っているかについて考察してみます。
■自然との断絶による問題  第一の問題は、創刊号でも触れた自然との断絶 です。
特集Ⅰでも述べていますし、健康住宅づく りをすすめている朝陽工務店の「健康住宅づくり」 の中でも述べられているように、人間もまた自然 の産物で、自然から生まれ、自然に育てられ、生 かされている存在です。
 自然住宅が一番の健康住宅という市居さんの家 づくりにもあるように、自然の生き物である人間が、 最も健康で、自然のエネルギー、宇宙のエネルギー を得て生きるには、自然と親しみ、自然に近い状 態で生活するのが一番です。
 日常の暮らしで、快適さ、心地良さを感ずるこ とは、身体が喜んでいるということで、この状態 を作ってくれるのが、自然の光(太陽光)とか、自 然の風です。
特に風は、室内のよどんだ空気やダ ニ、ホコリ、プラスイオン、湿気などを吹き飛ば し、体の表面の湿気も吹き飛ばして快適感を呼び、 健康を維持するために欠かせない役割を果してく れます。
室内に入ってくる風がマイナスイオンや 1/fゆらぎを室内や身体に与えるからです。
高 気密化は、この自然の作用をシャットアウトし、 この面でも不自然で不健康な室内を生むことにな ります。
人間は他の動物とは違う頭脳を持った究極の生 き物ですから、衣類をまとったり、暖をとったり、 風を起こしたりできますが、本質的には自然に対 応して生きる力があります。
皮膚細胞や血液循環、 肺呼吸等を通して暑さ寒さに順応できる力があり、 その度合が健康のひとつの指標とも言われていま す。
 ところが気密化された室内での生活を主にする ことで、自然と宇宙のエネルギーを得る機会を少 なくし、さらに高気密・高断熱の住まいでは、木 や紙や土を通して入ってくるそのエネルギーをも 遮断してしまいます。
 その上、月毎年毎に外気温との調整機能が低下 し脆弱化してしまいます。
このことは、自己治癒 力の低下にはじまる抵抗力、免疫力の低下につな がることになります。
 どこかのコマーシャルでも「自然が一番」とか 「自然は大きなホスピタル」と言っているのは的 を得ているのではないでしょうか。
(但し、キャ ッチコピーだけのことで内容は知りません) ■室内汚染の問題  第二にあげられるのが室内汚染です。
これは大 きくは二つの要素から見ることができます。
ひと つは現代の室内を囲む住宅資材が含んでいる化学 物質、接着剤、塗料、化石燃料資材から発する有 毒性のガス類です。
ここですぐ言われるホルマリ ン問題ですが、この問題の正しい理解は作野友康 さんの「木材接着とホルムアルデヒド問題」にゆ ずりますが、揮発性の有害な有機化合物は主なも のだけでも別表の通りで、室内温が高くなるほど 揮発性が高まり、室内汚染をすすめます。
化石燃 料資材は、燃やせばダイオキシン等の猛毒ガスを 発生しますが、製品として室内に在る時でも極く 微量のガスを発しています。
その他の化学物質も 同様で、気密性が高まるほどこれらが室内に充満 し、体内に入り込み、化学変化を起こしたりして 身体を蝕み、様々な症害を生み、病気を誘発しま す。
 もうひとつは、布団、じゅうたん、畳、衣類、 フケやアカ等の塵埃が日常生活の中から発生しま す。
これにダニ等が寄生し、室内に舞い上り、知 らず知らずの内に吸い込んでいます。
喘息の大き な原因になるのもこの塵埃です。
 しかも、これら室内汚染をもたらすものは、そ の殆どがプラスイオンを帯電していますから、体 内の抗酸化力を弱め、さらには酸化を呼び、アト ピーをはじめとする様々なアレルギーの原因をつ くります。
これらは通常現代病のひとつと言われ ますが、室内汚染・高気密住宅と化学物質が生ん だ現代病とも言うべきものです。
近代化が生んだ問題  第三は、生活の近代化が、高気密化によって弊 害を増幅する問題です。
この20~30年間の近代工 業の発展はめざましく、生活様式を一変させまし た。
家の中には家電製品が溢れ、昔の人が見れば 天国のようなものです。
冷蔵庫、電子レンジ、テ レビ、エアコン、オーディオ等数えればキリがあ りませんが、これ等が全て電磁波を出しています し、そのモーター類が低周波音を発していますし、 プラスイオンを発生させています。
(詳細は創刊 号を参照して下さい)

 高気密住宅での問題は、この電磁波やプラスイ オンの逃げ場がなく、室内いっぱいに、どんどん 増えながらハネ返り、飛び交い続け、身体の細胞、 器官、神経を痛め続けていることです。
低周波音 も耳に聞こえるものから聞こえない周波まであり ますが、これも室内で反響し続けます。
 これらの全てが不定愁訴等の現代病を呼び、だ んだん症状を重くしていくことになります。
 しかも、室内を構成している資材が、塩ビ等の 化石燃料資材や濃い塗料の化学物質で、それ自体 が有害性を持っている上に、この電磁波等を吸収 することなく、反射させてしまいますし、自らプ ラスイオンを発しているわけですから、この面で も気密性の高まりは健康破壊の大きな原因を作っ ています。
建材の主な有害有機化合物
材料有害有機化合物
ペンキの溶剤
水性ニスの溶剤
ラッカーの溶剤
ビニールクロスの可塑性
加工材
壁紙類の接着剤溶剤
木工用接着剤
床ワックス 畳の防虫加工剤
木材、土壌の防蟻剤
トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、ノナン、デカン アセトン、ISO-プロピルアルコール、n-ブタノール トルエン、キシレン、酢酸ブチル、n-ブタノール フタル酸エステル系(DBP、DOP)、リン酸トリクレシル(TCP)壁紙類の難燃 リン酸トリクレシル系(TBP、TCEP) 酢酸ブチル、n-ブタノール、トルエン、キシレン 酢酸メチル、酢酸ビニル、酢酸エチル トリメチルベンゼン、ブチルベンゼン、デカン、エチルトルエン、キシレン等 ナフタリン、フェンチオン、フェニトロチオン、(スミチオン)、ダイアジノン クロルピリホス、S-421、ホキシム他多数
京都府立大学名誉教授の梶田煕さんによる南米の植林事情をまとめたホームページです。木の情報発信基地の中にあるコンテンツのひとつです。南米の中でも特にブラジル、アルゼンチン、チリ、ウルグアイについて取り上げています。世界の森林・林業状況、南米の概要、ブラジル、アルゼンチン、チリ、ウルグアイ、森林認証、おわりに、参考文献、リンクにタグ分けされています。それぞれ表やグラフなどが使用されていてわかりやすいです。リンクからは、国土交通省や林野庁、(独)建築研究所 、(財)建材試験センター、(社)全国木材組合連合会、木の情報発信基地などにつながっています。ホームページは 南米の植林事情 です。
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