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日本のこころと和風住宅

木の住まいは、日本の文化の大きな柱

和風住宅の日本らしさの再認識
日本の文化の基底にあるのが自然との共生にあること は、すでに見てきた通りですが、それは、そのまま住ま いの文化に生かされ、木の住まいとして定着してきまし た。
弥生時代から貴族社会、封建時代という時代の変遷の中 で、木の住まいと言えどもその工法は決して一様ではあ りませんでした。
しかし基本としては軸組工法であって、土台、柱、梁の 構造材に壁、天井、床という造り方が貫かれていました。
ですから、和風住宅はかくあるべきというように決めつ けることなく、和風住宅の基調となっている考え方の理 念こそが大切であると思われます。
本誌に登場する建築 関係のみなさんの例を見る通り、それぞれのこだわりを 生かしながら、自由な発想が生きて個性的な面が出てい ます。
元来、家を建てるにはいくつもの条件の組み合わせが必 要になりますから、同じ顔の、同じ材料の、同じ造り方 の家が無数に並び、それが全国どこへ行っても変らない ということの方が不自然なのです。
それは、戦後の洋風化による家づくりが、メーカー主導 型であったからにほかなりません。
売りやすく、利益が 上り、大量に作れ、効率的であるということが前提でし たから、まず外観がPRされました。
材料もコストが安 くて、工場で大量生産できるものが選ばれ、造りも手間 がかからず、なるべく熟練を必要としないものが求めら れました。
性能もどこの地であっても通用するものとい うことが優先することになります。
それは、見栄の良い外観で、化石燃料や鉱物資源による 規格化された材料が使われることになります。
工法もパ ネル化などで構造を見せない大壁工法が主流になり、画 一化された造りとなっています。
この過程では、企業のこだわりや多少のバリエイション はあっても、建築家の想いや買って住む人の声や希望は ほとんど生かされていません。
しかも出来上った家は西洋風の高気密・高断熱で、機能 性や利便性ばかりが追及されたものです。
住んでみれば、 塗料も接着剤も有害物質を揮発し続け、塩化ビニール等の材料も有害物質、環境ホルモンを放出しており、廃棄 すればダイオキシン問題となります。
室内を見れば、や たら付加の多いビルトインが四方にあり、さらには、こ れまでにも見てきたようにプラスイオンがいっぱいで、 外からも電磁波を取り込む健康破壊要素を詰めこんだ箱 のような建物です。
ところが、戦後、特に昭和三十年代後半以降の住宅は、 完全に洋風化が主流であり、新聞・テレビのコマーシャ ルは、大手ハウスメーカーのこんな家ばかりでした。
建 築を学んでいる人達の意識もそうですし、建築科学もそ うでした。
コンペで入賞したり、脚光を浴びている建築 物は、およそ日本に似つかわしくない色と形のものが目 立ちます。
健康破壊が大きな問題になり、人々の意識が健康を求め て動き出すのと同じくして、自然と自然素材への見直し がすすんたのは、当然の帰結と言えるでしょう。
建築に携わる人達の中から、ベルリンの壁が崩された頃 から洋風住宅観を打ち破る気運が生まれはじめ、いま日 増しにその気運と実践がすすんでいます。
その形は様々ですが、共通しているのは、第一に、木を ベースにした家づくりです。
第二に、木はなるべく国産 材で、なるべく地元の材料を使おうとしていることです。
第三に、なるべく接着剤を使わず、なるべくムク材を使 いたいとしていることです。
(合板やMDF等が目の仇 にされすぎる傾向はありますが)。
第四に、塗料もなる べく柿渋などの植物性のものにするか、素材の生地のま までと言われています。
第五には、なるべく自然の風や 光を取り入れられるようにと考えられています。
当然ながら、これまでの流れの関係で、和洋折衷的なも のもありますし、大壁工法を続けているものもあります。
これらをいま一概に否定することはできませんが、同じ 高断熱を謳う場合でも、従来の鉄筋モルタル、ビニール クロス貼りに断熱材ではなく、スギやヒノキのムク板を 二重、三重に貼ることで、断熱性を持たせると同時に、 遮音、温湿度の給排出、電磁波の遮断、ムク材によるマ イナスイオンや〝ユラギ〟効果の追求というのも特徴的 な傾向として大いに注目されています。
しかもここには、 必要に応じて開放し、季節によって自然を取り込める創 意と工夫を見ることができます。
住まい手の立場からの家づくりを
ハウスメーカー主導の住宅では、建て売り住宅の場合 は、いろいろ不満はあっても、出来合いのものを買うこ とになります。
注文住宅の場合でも、基本パターンの下 で手を加えることが主で、予算の関係もありますから、 いずれにしても住み手の希望から出発した住宅を買うの ではなく、規格もしくは規格に近いものを買わざるを得 ません。
昔の軍隊のように「靴に足を合わせろ」と同じ 次元で、足に合った靴を選ぶというわけにはいかないの です。
その上、ハウスメーカーの住宅価格には平均三分の一の 間接経費が乗っていると言われますから、一般住宅の平 均五分の一から四分の一に比べてはるかに割高で、それ だけ質が低いし、化学工業品が多いと考えるしかありま せん。
では、家づくりの第一条件は何かと言えば施主、住まい 手の要求と都合にあります。
工法やスタイル、間取りや 方角、予算が最初に出てきます。
それに材料です。
土地 があればその面積や形などによる考慮が必要になります。
その上で建築家の想いやこだわりと住み手の想いとの詰 めがあって設計されて行くことになります。
このように、施主、住まい手の立場からの家づくりは、 当然のようにオーダーメイド住宅であり、個性が生れ、 材料が選択されることになります。
これからの家づくりは、メーカー主導型から生活者主体 になって行くと思われますし、そうなるべき時に来てい ると言えるようです。
次に、家を造るに当っての条件は何かが問われます。
それは第一に、丈夫で長持ちするものであることです。
家は、消費材ではありませんから、百年住宅を普通とす べきでしょう。
昔の家は五十年、百年は充分に丈夫で、 台風や地震にも持ちこたえてきましたが、いまの家は平 均二十七年程度の営利優先の消費材的考えでしかありません。
木材の寿命の長さからしても、百年住宅を当り前 と考えて不思議ではありません。
第二に、心と身体の健康を育てる人間の住み家であるこ とです。
もう雨露しのぎや、ニワトリ小屋から脱してい るはずなのですから、健康を壊すための箱のような家で はなく、住む人の心も通い合い、和を育て、健康を育て る家を考えるべきでしょう。

第三に、住みやすく、住むほどに愛着が強まり、長く住 みたいという家であるべきでしょう。
住んだ途端に病気 になったり、早く引っ越したいと思うようなものでなく、 簡素・シンプルで、ゆとりのある家が大切です。
機能性 や利便性、高付加価値を追及した近代化された住宅には 押しつけがましさを感じるものがあります。
第四に、なるべく経済的であることです。
ただ安ければ 良いというのではなく、価値の高いもので、適性なコス トのものを経済的と考えるべきで、それが百年住宅にも つながることになります。
イギリスの巨樹を紹介しているホームページです。イギリスの7箇所(ページ下のイギリスの地図に位置が記されています)にある巨樹の写真が掲載されています。この写真は、海堀常夫さんが写真家である吉田繁さんの主催する英国巨樹旅行に2001年6月9日から18日まで参加されたときに撮影されたものです。樹齢1000年もの巨樹の大迫力な写真が楽しめます。写真をクリックするとそれぞれの巨樹の紹介ページに飛びます。さらにそのページで写真をクリックすると写真が拡大されます。教会に巨樹がある場合が多く、ほかに校庭や牧場にもあります。写真だけでもこの迫力ですが実物を見に行きたくなるホームページです。 ホームページは イギリスの巨樹 です。
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