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自然界の“ゆらぎ”が生命を育てる

活力の源は“1/fゆらぎ”だった

本誌では、これまで自然界には“ゆらぎ”が満ちており、人間の生体リズムもゆらいでいて、 それがともに“1/fゆらぎ”になっているところから共振共鳴して心地良さを生むと言ってきま した。
そして、木材も年輪、木目が1/fにゆらいでいるから、人間の快感覚を刺激するので、ゆら ぎの面からも木材が健康を育てる素材で、その“1/fゆらぎ”をもっとも引き出しているのが (スライスウッド)であると強調してきました。
しかし、これまで“ゆらぎ”、“1/fゆらぎ”そのものについてそれほど触れることはでき ませんでしたが、自然と人間の関係や健康、癒しを考える上で欠くことのできないテーマがマイナ スイオンと、この“1/fゆらぎ”です。
そこで、今号では、癒しと、癒しの住まいづくりをすすめるひとつのポイントとして“ゆらぎ” について考えます。


◎自律神経を調和し、活性化する“ゆらぎ”
“ゆらぎ”というのは何種類かに分類されます が、ここで言う“ゆらぎ”とは、揺れているとい うことではありません。
では“ゆらぎ”とは何か、 その正体についてみてみます。
“ゆらぎ”とは、温度、音量、密度、周波数、 速度、濃淡、力などを測定して得る観測値に対し て、その統計的に見た平均値の近くで変動する現 象と定義されています。
別の言い方をすれば、ある物理的な量や質が刻々 変化する時、その量や質が平均的には一定の周期 (間隔)を示しているように見えますが、正確に 測定するとわずかなズレが出ていることがありま す。
その変化は微妙で人為的なものではなく、完 全に予測できないような“ズレ”となっています。
この予測できないような“ズレ”が“ゆらぎ” であり、自然界をはじめ、様々な場で観測されて います。
たとえば、自然界の現象を見るとその全てに変 化があり“ズレ”て、ゆらいでいます。
星の瞬きは決してコンピューターで測ったように 等間隔ではありません。
打ち寄せる海の波にも “ズレ”があります。
小川のせせらぎ、そよぐ風、 木漏れ日、鳥の鳴き声、白銀の世界でキラキラ光 る陽光、かげろうなど、自然界の現象にはみな
“ゆらぎ”を見ることができます。
心地よく快適 で、人々に安らぎや幸せを感じさせてくれる自然 界の現象の中には“ゆらぎ”が満ちています。
人間の生体リズムもまた“ゆらぎ”を伴ってい ます。
1分間に平均62回打つ心臓の鼓動(心拍リ ズムの間隔)や体温の変化、呼吸数にも、“ズレ” があります。
脳が感知して指令を出すと、微弱な 電気パルスが神経繊維(軸索)に次々と指令を伝 えますが、その電気パルスにも、脳波(特にα波) にも“ゆらぎ”があることが検証されています。
さらに人間の行為や人間が作ったものもみな “ゆらぎ”を持っています。
手拍子にはメトロノ ームに見られない“ゆらぎ”がありますし、和太 鼓の響きも同じです。
話し言葉の中にも“ゆらぎ” があります。
そのほか、水墨画や浮世絵、切り絵などの輪郭 をはっきり持った絵。
日本の伝統的な工芸品であ る織物や染物、漆器、陶磁器などの手作りで、美 しいとか、懐かしさとか、温かさを感ずるものは すべて“ゆらぎ”を持っています。
バッハやモー ツアルト、ベートーヴェン、ビヴァルディー等の 名曲や教会音楽、心に残る日本の歌なども“ゆら ぎ”が多く見られます。
このような自然界にあって人間に和みを与えて くれる“ゆらぎ”は“1/fゆらぎ”と呼ばれて います。
“ゆらぎ”の中で“1/fゆらぎ”が人 間に心地よさや和みを与えてくれるのは、人間の 生体リズムも“1/fゆらぎ”になっているから です。
人間の生体リズムは、外界から五感に伝わって くる“ゆらぎ”の中で“1/fゆらぎ”を感知す ると、それが生体リズムと共鳴し、共振します。
人間が本来持っているリズムと同調するものは心 地良さを呼び、交感神経を刺激し、自律神経を調 和します。
調和の取れた自律神経は血液の循環を よくし、気分を爽快にして活力を育ててくれます。
◎“ゆらぎ”とは平均値からのズレのこと

. 「ゆらぎ理論」とはどんなものか、どんなゆらぎ があるのかを見てみます。
「ゆらぎ理論」というのは、宇宙全体の中にあ る無限種類(10の80乗個といわれている)の基 本粒子の集合離散からなる、目に見えないミク ロの世界を私たちの感覚で“変化するもの”と してとらえていこうというものです。
玉川大学の佐治晴夫教授は「“ゆらぎ”の考え 方の基本は、変動する物理現象の中に見られる 変動そのものを追いかけるのではない。
例えば 周波数のゆらぎと言えば、中心値のまわりで、 周波数がどのように変化するか平均値からどの ようにズレていくかを問題にする」「その周波 数の“ゆらぎ”をじっと見ていると、その“ゆ らぎ”の中に実際の振動そのもののからくりが 映し出されてくるのが見えてくる」(ゆらぎの 不思議な物語)と言っています。
ところで“1/fゆらぎ”とは何かですが、f とはフリクエンシー(frequency=周波数、振 動数)の頭文字のfです。
物理学では周波数や脳波に限らず、音、色、光 などの変化をすべて波形のグラフに描くことが でき、これを※「フーリエ変換」した値を両対 数グラフ(関数グラフの一種)に図示し、その 分布を見ることで変化を読むことができます。
このグラフでパワーレベル(P)を縦軸に、周 波数(F)を横軸に比例関数的にとり、測定した 値を点で表示して“ゆらぎ”を見ます。
“1/fゆらぎ”を図示すると、周波数が低い 部分のパワーレベルが高く、高い周波数部分 (右寄り)ではパワーレベルが低いという逆比 例(反比例)が観測されています。
つまり、パ ワーが強く周波数の低い左上から、パワーが弱 く周波数の高い右下へマイナス45度の角度の直 線に沿って振動数が図示されます。
このように F(周波数)に対してパワーレベルが逆比例 (反比例)するので1/fと表現され、“1/f ゆらぎ”と呼ばれることになりました。
この研究の歴史はまだ浅いこともあって一般 的にはあまり普及していませんが、最初の発見 は1925年、アメリカの研究者が真空管を流れる 電子流の録音を測っている時に見つけたもので す。
電子を陰極から不規則に放するとポチッと 出るショット・ノイズとは別に見い出されたフ リッカー・ノイズと言われるものです。
この雑 音(“ゆらぎ”)は周波数が低いとパワーレベ ルが高く、周波数が高いと逆になるということ で研究が始ったものです。


本格的な研究はさらに遅れ、1977年に日本で 最初の「1/fゆらぎ国際会議」が開かれてか らになります。
以降この国際会議は2年に一度 開催されており、その都度新しい発見と研究が 発表され、実生活への応用も徐々に始ってきて います。
“ゆらぎ”の中には1/fを示さないものも あります。
周波数値がFに平行で一定のパワー レベルに集約されるものは「雑音」と言われ、 やかましく耳障りな音や不快感を覚える色彩や 苛立ちを覚える配列などがこれに当たります。
もうひとつは“1/f二乗ゆらぎ”と呼ばれ るもので、グラフ上では1/fよりも鋭い角度 で右下に下る数値が生じます。
まどろっこしく ゆったりとし、リズム感が乏しく眠気を誘うよ うな“ゆらぎ”で、砂丘の風紋は、ほぼこの形 をしています。
対象によって、完全にこの形をしているわけ ではなく、入り交じっったりはしていますが、 基本として周波数が1/fのマイナス45度のラ インに値が多く示されるのは、1/fにゆらい でいると言えるものです。
◎ゆらいでいることは生きている証し

. そこで生れてくる疑問は、難しい物理学を知ら なかったはずのバッハなどの名曲がなぜ“1/f ゆらぎ”になっているのか、手作り品になぜ “1/fゆらぎ”が現れるかです。


作曲家たちが“1/fゆらぎ”を意識して作曲 したのではないことは明白ですが、頭と体でリ ズムをとりながら曲を作ったことは想像に難し くありません。
そのときには、自分(人間)の 感性や気持ちを豊かにしてイメージを膨らませ ることになります。
自らが作る曲を自分の感情 を逆撫でするようなメロディーにしなかったの は当然ですから、想いや情感をこめて自分自身 が気持ちいい曲を作るのは、自分の生体リズム に合った曲ということになります。
自分(人間)の生体リズムに合った曲だから、 それは魂のこもった曲で“1/fゆらぎ”にな り、聞く人の心と生体リズムに共鳴し、魅了す ることになります。
これが演奏される時に楽譜 の心を読み、奏者の生体リズムに添った演奏に は聴衆は大きな拍手でこたえますが、眠くなる 演奏や聞き苦しい演奏は下手だと言えるのでは ないでしょうか。
“1/fゆらぎ”になってい ない現代音楽というのは、魂の発露したものと いうより、作為が強すぎるといえるもののよう です。
手作り品も“1/fゆらぎ”をしているのは機 械的に表せない“ゆらぎ”が体全体にあり、その ズレと時間の変化(ズレ)が1/fになっている からで、ゆらいでいるものこそが、生きている証 しといえるでしょう。
さらに言えば生体リズムが “1/fゆらぎ”になっているからと言って誰も がその力を発揮しているというわけではありま せん。
その力を発揚するものが外部からの “1/fゆらぎ”の刺激であり、その感覚を生 かそうという意識が自分の生体リズムを正常に し、活性化することになるのです。
怒りや ねたみ、嘆き、嫉妬などの感情が強かったり、 ストレスが強い時は外からのゆらぎの刺激を五感で受け止めることはできません。
やは り前向きで、明るく、心穏やかなことが必要な ようです。
先に書いた国際会議を東京で開催し、その主 宰をしたのが、当時、東京工業大学教授の武者 利光氏(現ゆらぎ研究所及び脳機能研究所所長) で、この分野の国際的権威者で日本の第一人者 ですが、この武者氏が、宮本武蔵の「五輪書」 の中に“ゆらぎ”の神髄を見て、武蔵が「ゆら ぎの大切さを体験的に理解している」と言って います。
「兵法の道において、心の持ちようは常の心に 替ることなかれ、常にも兵法の時にも少しもか わらずして、心を広く直にしてきつく引っ張ら ず、少しもたるませず、心を真ん中におきて、 心静かにゆるがせて、そのゆるぎのせつもゆる ぎやまぬように、よく吟味すべし」(五輪書  現代風言葉を使用-著者) この“ゆらぎ”が“あそび”とか“ゆとり” として重要な意味付けがあり、武蔵の強さ、剣 の極意だと知れば、“ゆらぎ”の刺激を得て自 らがゆらげば、計り知れない内なる力が引き出 せるということであり、蘇生力が働くというこ とを示しています。
“1/fゆらぎ”を持つものの例は、武者氏を はじめ何人もの研究があります。
列車のゴトン ゴトンや、水晶時計の刻み、水紋の広がり、高 速道路の自動車の流れ等々とありますが、動物 の生体リズムもまた“ゆらぎ”で成っているこ とが検証されています。
学問的な論考は本稿の主旨ではありませんので 前に進みますが、人間も人間の行為も“ゆらぎ” が命ですが、動物も同じです。
では自然界の現 象がすべて“ゆらぎ”を基にしているというこ とは何を教えているかです。
神奈川大学教授で元NASAの主任研究員だっ た桜井邦朋氏は、“ゆらぎ”のあることが生命 の進化にとって重要だといい、「このゆらぎと 環境の相互作用によって、生命として、よりよ くその環境に適応したものが生き永らえ、繁栄 していく作用を生じるのです」(宇宙のゆらぎ が生命を作った)と言い、“ゆらぎ”こそが大 自然=宇宙の存在の仕方そのものであることを 説いています。
ですから、自然界がゆらいでいるのは生きてい る証しですし、他の動植物と同じく人間もまた 自然の創ったもので、35億年もの歴史を背負っ て生きていることを考えるならば、人間の生命 の根源は“ゆらぎ”であり、“ゆらぎ”によっ て力を得、生成していることを知ることができ るのです。


◎木材は“ゆらぎ”に満ちた最高の素材

. そこで木材と住まいと言うことと“ゆらぎ” について考えてみます。
本誌では、これまでにも木材は年輪とその木 目が“1/fゆらぎ”になっていることを書い てきましたが、もう少し掘り下げてみてみます。
まず木材を輪切りにすると年輪を見ることが できます。
この年輪は50年~100年生の人工林 材を見るとどれも同じように見えますが、地域 と立地条件、太陽の光や風、温度など自然界の あらゆる現象に左右されて育っており、一本と して同じ材はありません。
これが200年~500年と樹齢を重ねていけば、 ますます一本ずつの違いが明瞭になってきます。
人間でもこの世に似た顔の人は3人居ると言いま すがそんな人に会った人はごくまれなはずです。
しかし、木も人間も姿や形が全然違うというの ではなく、一定の基準値とか平均値があり、そ れを挟んで個々の変化があるのです。
このズレ も“ゆらぎ”であり、個々の存在を価値づけて いるのです。


この一本一本が違うというところにこそ生きて いるものの進化の秘密があるのです。
全てが、 もしくは多くが同じであるならば個の成長の必 然性は生れてこないからです。
そしてこの一本 として同じもののない木を成長させているもの こそが“ゆらぎ”なのです。
樹は、根から水を、葉から炭酸ガスと太陽の光 を得ながら、空(天)と地から無限のエネルギー をもらって成長しています。
それが大自然(宇 宙)のエネルギーで、その姿が“ゆらぎ”だと 言えるようです。
人間や動物が生きている証しとして、また大自 然から得ているエネルギーの“ゆらぎ”を生体 リズムの中に見ることができますが、樹の“ゆ らぎ”が集中的に表されているのは年輪です。
もちろんこのほか、幹や表皮、葉などにも“ゆ まかば 板目 実物大木目  せん 板目 スギ 柾目 らぎ”があるのですが、年輪にこそ集中してお り、その年輪の“ゆらぎ”が人間生活を豊かに してくれているのです。
年輪を見ると円は決してまん丸ではありません し、各円は必ずしも同心円になっていません。
年輪ごとの幅も一定ではなく、年を経るごとに その間隔は狭くなっています。
そこには年毎の冬と夏を中心にした気象条件や 自然の働きが映し出され、成長の足跡が描かれ ています。
一つの円も、風向き、日当たりの違 い等位置により円にズレが生れ、冬目と夏目の 濃淡、木目自体の幅のズレなどの“ゆらぎ”を 持っています。
その変化を持つ円が、またゆらぎながら幾重に も重なっています。
年輪を見れば全ての部分が “ゆらぎ”、そして支え合って一本の木を形作 っていることがわかります。
木を縦に切ると、そこには年輪を主役にした 木目が見えます。
さらにそれを製材にして柱や 板や造作材などが作られますが、板状にすると その年輪の味わいが材面に表れてきます。
柾目取りと板目取りが代表的な姿ですが、柾 目の場合、主に縦に並んだ年輪の間隔の幅のズ レと一つの間隔の中でのズレ、一本の木目の太 さの微妙なズレと直線でない変化があります。
これがすべて“ゆらぎ”になっています。
この それぞれのズレが大きすぎれば、そこには柾目 としての美しさが失われ、グレードが低いと言 う評価を受けることになります。
逆に定規で測 ったか、機械やコンピューターで狂いなくを引 いたような絹糸模様と言われる姿に近づけば近 づくほど、一見きれいに見えながら、味気無さ が感じられます。
それは完全に近いほど“ゆら ぎ”が失われるからです。
板目の場合は、木目が流れていますし、間隔が 柾目以上に揃っていませんので、一見“ゆらぎ” が少ないように思われがちですが、むしろきれ いに揃っていないことで、全面にわたって“ゆ らぎ”が見られると測定されています。
木目を意識すること無く、欧米のようにラン ダムに製材された板や機能を重視した柱、ツキ 板でのロータリー杢などは計測データがありま せんが、一本の木目などには当然“ゆらぎ”が あるものと思われます。
ここまでは、材面を見た二次元的な見方です が、印刷物などは木質感という面でかなり本物 らしく見られるように成っていますが、“ゆら ぎ”はまだまだ距離があるようです。
これが夏目のヘコミまで加えた三次元の目で 見ると、もっと大きな違いが出てきます。
特殊加工による凹凸は作られてはいても、凹 凸の形、冬目と夏目の硬軟、導管(仮導管)や 木の細胞の変化、さらには表面だけではなく木 の内部から発せられる超音波をはじめとする波 動など、三次元、四次元的に見ればもっと大き なエネルギーが木材にはあり、人工的に木材に 追いつくことは不可能と言わざるを得ません。
自然の造形、自然のエネルギーというのは人 知をはるかに超えていることのひとつの証しと も言え、木材を本物の存在を知ることができる のです。
このように木材は、自然が産み、人間に恵みを もたらしてくれる最良の素材で、宇宙のエネル ギーを結集した“ゆらぎ”に満ちた素晴らしい 素材なのです。
それは本質的に木材は、規格工業品や石油、 鉱物資源を原料とした資材と対比したり、価格 競争するような次元のものとは違う材料だと言 えることを示しています。

“ゆらぎ”のエネルギーにあふれた日々を . これからの時代は、20世紀的なモア・アンド・ モアの物質欲求の追求で、見た目の格好良さや 利便性、合理性の追求、洋風化や利益至上主義 の経済優先ではなく、価値を生かし価値あるも のを大切にする時代、心を大切にする時代、心 を育てる癒しを大切にする時代、蘇生化への本 物が生きる時代です。
その時代の要請にこたえる住まいづくりの素 材こそが木材です。
“ゆらぎ”に満ち、マイナ スイオンをもたらし、癒しを促進する健康素材 が木材です。
もちろんい草などの植物素材や木炭、土などが 健康素材として評価すべきことは当然ですが、 住まいづくりの主役はやはり木材に勝るものは ありません。
構造材としての木材は家を支えながら温湿度の 調整などの機能を果たし、マイナスイオンを放 散してくれます。
内装材としての木材は視覚、触覚などを通して 人間に安らぎをもたらしてくれますが、“1/f ゆらぎ”の癒しの力こそが健康作りの最も大き な役割なのです。
このことと関連し、武者氏はこれからの住まい づくりについて「現在の居住空間は、平面、直 線、円などの幾何学的な図形で構成されており、 心に安らぎを与える“ゆらぎ”に乏しい。
これ に対して手で作ったものには自然と“ゆらぎ” が残る。
われわれの居住空間から失われた大事 なものが何であるかがわかってきた」として“ゆらぎ”に囲まれた居住空間づくり、街並み づくりを推進しようとしています。
武者氏は近 代建築の発想が、揃っていることが美しいとい う西洋の文化観にあることを指摘し、洋風文化 が、伝統的建築に見られる畳や木の天井、柱、 丸太、板など、人間に快感を与える“ゆらぎ” を一切排除していると表しています。
“ゆらぎ” やマイナスイオンなど、20世紀が研究し尽くさ ず、人々の共通認識、常識となっていないもの の中にこそ本当の力があるといえるのです。
住まいの中から“ゆらぎ”を生かし、外からの 光や風の香りや超音波を通しての“ゆらぎ”を 取り入れ“ゆらぎ”のエネルギーにあふれた生 活を創りたいものです。

参考文献
武者利光著 「ゆらぎの世界」講談社
武者利光・沢田康次/対談集 「ゆらぎ・カオス・フラクタル」日本評論社
武者利光著 「ゆらぎの科学3」森北出版
桜井邦朋著 「宇宙のゆらぎが生命を創った」PHP
佐治晴夫著 「“ゆらぎ”の不思議な物語」PHP
堀内征治著 「ゆらぎの不思議」信濃毎日新聞社
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