v2.8

木のこころTOPに戻る

癒しの健康素材と健康づくり

い草

 
い草の原産地はインドで、「燈芯 草」と呼ばれるものがシルクロード をたどり、朝鮮半島を経て日本に伝 わったとされています。
 日本では古来から利用されており、 平安時代の貴族が板の間の上に敷か れた置畳の上に座している絵は、歴 史の教科書でもおなじみです。
既に この頃から、現在の畳とほぼ同じ形 をしており、大きな変化もなく今に 至っていることから、それがいかに 完成されたものであるかが分かりま す。
 現在、日本のい草の生産地は熊本 県で、その作付面積は全国の88%~ 90%を占めるほど圧倒的ですが、広 島県で生産される「備後畳表」など は、古くから宮中や幕府の御用表や 献上表の指定銘柄として名を馳せ、 今日でも最高品質のものとして珍重 されています。
 このい草も、残念ながら、近年の 生活環境の洋風化による和室の減少などから、その需要も減少しており、 作付面積の減反など厳しい状況が続 いています。
 
しかし、最近になって環境問題や 化学製品の人体に及ぼす影響などが 注目されるようになり、人々のニー ズは自然素材、健康素材へと流れて います。
 そんな中で、今、畳が改めてみな おされはじめ、その優れた効用と機 能が注目されています。
驚くべきい草パワー  
ではその効用と機能とはどのよう なものかですが。
それは畳表を構成 するい草の性質と畳そのものの構造 に起因するところが多いようです。
 畳の表面のことを畳表といい、イ 草を編んで作られています。
このイ 草の中身はまるでスポンジのような フカフカしたものがつまっており、
この部分にたくさんの空気が含まれ ることによって、ほどよい弾力性が 得られます。
この弾力性が歩く時の関節への衝撃をやわらげ、また、ベ ットで寝るよりも背骨に好影響をも たらすとされています。
 山野美容芸術短期大学教授で医学 博士の近藤陽一氏によると「畳の弾 力性と畳表のザラザラした感触が足 から脳に適度の刺激を与えてくれる ので、ボケ防止に役立つ」と言いま す。
い草はたくさんの空気を内部に含 んでいますが、畳床にもたくさんの 空気が含まれています。
畳床とは畳 表の下の部分のことで、稲ワラがぎ っしりとつめられ、40cmもの厚みの ある稲ワラの層が、5cmの厚さにギ ュッと圧縮されたものです。
その稲 ワラの中身はい草とは異なり、ポッ カリと空いた空洞状で、ここにたっ ぷりと空気がつまっているため、熱 伝導率がカーペットなどよりも小さ く、断熱性や保温性に優れているの です。
このように、普段目につかな い畳床も非常に重要な役割を担って います。
   また、このい草と稲ワラの構造の おかげで畳は部屋の湿度を調節する 働きをします。
畳の専門家として有 名な日本女子大学理学部数物理学科 の南澤明子助教授によると、い草は 空気中の湿度が40%以上になると水 分を吸収し、それ以下になると水分 を放出すると言います。
この時に放 散されるのが、元気の素となるマイ ナスイオンです。
つまり畳は呼吸を していると考えられます。
畳一帖分 の自然吸湿能力は、約500ccで、温 暖多湿の日本の風土に適した床材で あることが分かります。
 さらにい草の中身の多孔質構造は、 空気中の二酸化窒素を吸収する性質 が強く、畳は空気をきれいにする効 果もあることが東京大学工学部の研 究により明らかになりました。
まさ に畳は天然の空気清浄機と言えます。
 これらの他にも、空気をたっぷり と含んだ構造から、余計な音を吸い 込む吸音効果も持っています。
 また、畳は燃えやすいというイメ ージがありますが、燃えることはあ っても一気に燃え上がるのではなく、 プスプスとくすぶる程度です。
それ は、畳床の圧縮させた稲ワラは燃え にくい性質があり、さらに適度な湿 気を帯びているためで、すぐに火が 着くことはありません。
火のついた タバコを置いても、その部分しか焦 げないことはご存知の通りです。
こ の畳の難燃性は、消防庁も認定済み です。
 さらに、い草は「1/fゆらぎ」に満 ちた素材で、い草自体も、畳表に編ま れたい草も見事な「1/fゆらぎ」を示 し、人間の五官にフィットして活力を 育ててくれる素晴らしい素材です。
 このように畳は多くの優れた特性を 持った日本の風土にピッタリとマッチ した天然床材と言えます。
夏涼しく、 冬暖かい畳の部屋は外国人が日本らし さを最も感じるところだと言われてい ます。

 い草と言えば畳ということを連想し がちですが、現在ではい草を使った様 々な製品が作られています。
中でもク ッションやマット、枕、敷物は早くか ら定着しており愛用している方も多い と思います。
最近では固定概念に捉ら われることなく、インテリアの一部と してい草が利用され始めています。
洋 間にも似合うトラベッドなどの家具や、 小物ではランチョンマットやコースタ ーにも使われ、デザインやカラーも豊 富です。
 い草の香りには森林浴と同じ効果が あり、副交感神経を活性化しい気分を リラックスさせる研究結果もあり、ま さに現代の日本にこそ必要と言えるの ではないでしょうか。
日頃のメンテナンスで長持ち
 
畳は自然素材のかたまりで、生き物 とも言えます。
そんな畳と上手につき あう為の日頃のメンテナンスについて 少し触れてみましょう。
 畳は風通しを良くすることが一番の 長持ちの秘訣です。
春と秋の年2回の割 合で畳干しをすることをお薦めします。
干す場合、庭のある方は直接地面に畳 を置かないようにして下さい、地面の 水分を吸収してしまい逆効果です。
庭 がなくてもベランダに立てかければ十 分ですが、単純に床から畳を離すだけ でも効果がありますので、空き缶など をつっかい棒にして、風を通すのもひ とつの方法です。
  干す時間は4~5時間程度で、出来れ ばよくホコリをたたいて吐き出させま しょう。
しかし、直射日光は変色する おそれがあるので避けて下さい。
 日 頃の掃除は、編み目にそって丁寧 に掃除機をかけるだけでも、たいてい のホコリはとれます。
しかし畳の掃除 には、ほうきが一番適しているといわ れます。
出がらしのお茶っ葉をギュッ としぼり、畳にまいた後、お茶っ葉と 一緒に畳の目にそって掃けば、ゴミや ホコリは非常によくとれます。
掃いた 後、乾いたぞうきんでカラぶきするこ とも忘れてはなりません。
 
変色した場合は、水と酢を2対1の割 合で混ぜ、その中にぞうきんを浸した 後よくしぼってふくと、畳の色は少し は戻ります。
インターネット上にある樹木、木に関する情報のアーカイブをまとめたホームページです。これとは別に木に関する一週間の情報が見れる「WEB新聞一週間」というサイトがあるのですが、一週間たったあとでも情報が見たい。もう、リンク先がなくなってしまっていて情報が見れない。などの意見があり、「web新聞--樹木」が出来たそうです。現在、2006年から2010年までのアーカイブが公開されています。このホームページでは樹木に関するニュースのアーカイブを取り上げていますが、他にも森林・環境編、林業編、住まい・木材住宅編、木材・木工・木製編があります。他にも、木材に関するウェブサイトが紹介されています。ホームページは web新聞--樹木  です。
.

木のこころTOPに戻る