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木の家づくり集団日本の家をつくる

自然素材と伝統工芸が生きる家づくり

日本建築の原点を極めたい

 
関西を中心に、日本の心と伝統を呼び起こし 絶えかけている伝統文化や産業に新しい息吹を吹き込み、「古であり新しい」文化創造をめざすある種の異業種交流グループがある。
 物質中心の世界にあって、精神の充実を訴求して古来の文化を研究し、現代のテクノロジーと自然との共生をはかりたいとする各分野のエキスパートによる任意の組織・日本文化伝統産業近代化促進協議会(表博晃会長) がそれである。
 衣・食・住・美・技・休・心の分野の部会を持ち、温故知新の精神で、失われてきた日本の文化を再興しつつ、新しきを創ろうというのがその心。
その前身はスパイラルネットワークという。
 その一部で住の部会が「社の極(やしろのきわみ)」(中原賢二代表)で、建築関係を中心に研究するメンバーで構成され、平成5年11月に発足した日本住宅文化研究会で工務店、サッシ屋、炭屋、デザイナー、一般の人まで参加している。
 この会は戦後の住まいづくりが技術の発展 や奇抜なデザイン、利便性の追求で、日本人 特有の咀嚼文化を忘れ、日本の自然と健康に 反した建築が増えていると提言。
その下で軽んじられ、押し込められがちだった日本の気候・風土に合う住空間づくりを追求。
 そのため、古来からの日本建築に見られる自然と共生する心を学びとり、極める意味から「社の極」と命名している。
「社とは日本の建築そのもの、その原点に近いものを極めたい」と中原さんは語る。
 その土地々々の民族の健康に合う住宅づくりをと考えるからこそ、先人達の智恵をかり、日本の土地々々に根付いてきた地場産業を育て、近代化促進にも目を向け、安価で日本の気候に合った注文住宅をめざしたいとしている。
 日本古来より伝えられてきたものの中心は合成建材や近代工法に負けない、むしろそれらのものより遥かに日本の気候・風土に合う素晴らしいものが数多くあるという。
そのため建築家だけでなく健康に関わる多方面の職種の人たちが加わり、自然と共生する健康になる器である住まいづくりの研究がすすめられてきた。
 住まいにも生命があると考え、従来とは違う観点からの研究開発をすすめ、「木と土と紙の文化」こそ日本文化の原点であると受け止め、日本らしい住まいづくりを追求してい る。

自然と共生した何となく良い住まい

 その「社の極」が最初に手がけた〝まいんど住宅〟と名付けた第1号の健康住宅は、協議会の表会長宅で平成8年に、古式に基いた「上棟祭」を復活再現させて着工した。
 貫かれているテーマは〝自然素材と伝統工芸が生きる〟で、自然と共生する〝呼吸する住まい〟。
 木造在来工法の2階建て延べ100㎡の家は、風の通りや日の当り具合に合わせて通気と採光の仕方を決め、材料は木を中心に自然素材にこだわり通している。
「自然素材にこそ見失われてきた自然のエネルギーが満ちている」との確信と自然素材でこそ自然との共生を可能にできるとの考えがある。
そのもっと根底にあるのが〝人は自然の一部である〟という考え。
材料の選定も、「日本の気候風土に一番合うのは日本の材料」との考えに徹している。
「基本的には地場のものが良いが、日本のものなら問題ない。
裏日本の材料を北国では難点があっても、裏日本の材料を表日本で使用することに問題はない」と中原さん。
 柱や梁、根太等の角材と床材、軒天には九州の杉くん煙処理材、土台柱や玄関回りには能登ヒバ、バルコニーにもヒバの無垢板とふんだんに国産材を使用。
床の一部にはポプラも使っている。
 内部の随所に自分達で編んだ琵琶湖の葦を用い、風を漉して風流を呼ぶ。
 木炭は地面に埋めた上で床下にも敷き調湿と磁場づくり、壁も珪藻土で通気性と自然エネルギーが活かされる。
そのほか澱粉のりの布クロスや紙クロス、和紙を使った漆クロス、窓枠はスウェーデン製の木製サッシと徹底している。
屋根も淡路産のいぶし瓦。
 木へのこだわりは桧集成材でのオリジナルキッチン、浴室はヒバで囲って浴槽はサワラと、木を生かせるところは全て適した木を生かしている。
 〝第一号まいんど住宅〟はこうして完成したが、中原さんは「なるべく自然のものを使うが絶対ではない。
費用や施主の希望と住まい方・生き方の問題もある。
その希望にも応えながら提案もするのが我々の仕事」という。
 何が健康住宅、何が一番良い住宅かという問題について中原さんの考えは「住んでみて一番良いと言えるものが一番。
何となくとしか言いようがないが、結局何となく良いものが一番合っているのでは」とケース・バイ・ケースで、条件の組合わせによるとし「これでなければならない」という考え方には疑問を呈す。
 家づくりは文化、文化は生活との考え。
生 活の根底から家づくりを考え、文化を産業と結びつける研究も盛んで、土佐材の供給体制づくりも含め、関西全域を視野に入れて活動し、国際交流にも意欲的。
一昨年のフランスに続いてこの秋には、協議会の住分野を担ってドイツへ交流に出かける準備も始まってい る。

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