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この木どんな木

ブナ


湿帯林の端麗な主木、ブナ

   ―用途開発で減少した蓄積量―
生態系を維持する貴重な役割
 ブナは、湿帯林の主木で、高さ30m、直径1.5~1.7m にもなる落葉樹の高木である。
 幹は直立してそびえるが、山をかなり登ったところ、標高 700m以上のところの肥沃な土壌に群生する。
 山に入り、幹肌が灰白色で、黒ずんだまだら模様のあるなめら かで端麗なブナを見ると、なぜかなつかしいような嬉しいような 気持ちにさえなる。
かつては良質材とは見なされず蓄積量も多か ったというが、その伸びやかな樹形と切削の良さなどを生かそう と用途開発がすすめられた。
その結果、今では非常に蓄積量の少 ない樹種になってしまった。
 少なくなったブナの姿を見て、まだ残っていることに嬉しさを 感ずるが、同時に、ブナの木を見る度に思い出すことがある。
そ れは、かつて営林局(現在の森林管理局)の担当者から、1本のブ ナの大木は、三反(900坪)の田畑を潤す保水力があると聞き 覚えていたことである。
 ブナだけではないが、自然の生態系を維持してくれる樹木の減 少は、目を覆うばかりなだけに、ブナという木をもっと大切にし たいと思わずにはいられない。

緻密で広い用途に生かされる
ブナは、北海道南部から本州、四国、九州にかけて広く分布し ており、群生すると美しいブナ林を見せてくれる。
 樹形は広卵形で、葉は紙質のようで5~8㎝の大きさになり、 葉先はやや尖って、緑葉は波状の鋸葉に近い容姿をしている。
 五月頃に淡緑色の花を咲かすが、雄花序は枝の下部に数個垂れ 下がり、雌花序は枝の上部の葉の腋に咲く。
秋には甘い実をつけ るが、刺のある1.5㎝程度の殻につつまれており、三角錐をし た種子は「ソバグリ」とも呼ばれている。
 木材としてのブナは、心材、辺材ともに白色から黄白色ないし は淡桃色をなし、しばしば、不斉円形の濃色の部分が見られるこ とがあり、これを偽心材と呼んでいる。
偽心材には、何重もの縞 があり、菊花の模様となることもある。
 肌目は精で、年輪はあまりはっきりした材ではない。
散孔材で 放射組織が広く、高いので、板目面にはゴマのような濃い色の点 になり、柾目面では、とらふと呼ばれる帯状の模様となって表れる。
 材は割合い緻密で、平均気乾比重0.65と比較的重硬な木材 であるが、切削などの加工もかなり容易で、強度や弾性的な性質 もよくて、表面仕上げも良好なことから、近年は、表面化粧単板 としてよく使われている。
 難点は、保存性が低いことで、伐採後の薬剤処理をしないと変色 や腐朽しやすいことにあり、乾燥によって狂いがでやすい樹種でも ある。
 ブナは、曲げ材として使いやすい木で、その特性を生かして曲 木家具によく使われ、ブナに替わる木はないと言われるほどである。
 主な用途は、曲木家具のほか、脚つきの家具、合板、床材、器 具材、枕木、漆器木地、玩具、靴木型、膳、漁船底、薪炭材、日 用品などと広範囲にわたっている。
 落葉広葉樹として、秋の山には欠かせない樹種で、銅色に紅葉す るが、最近はヨーロッパからの輸入材が多く使われている。

 イギリスの巨樹を紹介しているホームページです。イギリスの7箇所(ページ下のイギリスの地図に位置が記されています)にある巨樹の写真が掲載されています。この写真は、海堀常夫さんが写真家である吉田繁さんの主催する英国巨樹旅行に2001年6月9日から18日まで参加されたときに撮影されたものです。樹齢1000年もの巨樹の大迫力な写真が楽しめます。写真をクリックするとそれぞれの巨樹の紹介ページに飛びます。さらにそのページで写真をクリックすると写真が拡大されます。教会に巨樹がある場合が多く、ほかに校庭や牧場にもあります。写真だけでもこの迫力ですが実物を見に行きたくなるホームページです。  このwebへのリンクは イギリスの巨樹 です。
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