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巻頭言

住みがいを呼ぶ木の家づくりを

 

今号のメインテーマは「住みがい」です。 耳馴れない言葉ですが、「この家に住んで良かった」と喜べて、家族の和も健康も育てら れ、幾世代も引き継げるような家こそ「住みがい」のある家と言えるでしょう。 これまでと少し違った切り口で家を考えた特集で「住みがい」論を展開しています。「住 みがい」を考えると、いかに日本らしい木の家づくりが大切かがわかってきます。同時に戦 後の住宅が、住む人のためにつくられたのではなく、資本主義的利益追求の材料とされてき たことも見えてきます。ここでもまた、西洋合理主義による洋風住宅の矛盾を考えずにはお られなくなります。 21世紀に日本らしさを取り戻し、新しい文化をつくって行くためには、「住みがい」の ある本物の木の家づくりがいよいよ大切になっていることを痛感します。
ところで、もうすぐ8月15日の終戦の日を迎えます。あの昭和20年の敗戦以降の歩み に今日の矛盾のすべてがあるのですが、そこへの幕開けこそが、軍事力と資金力で圧倒する アメリカの参戦を呼び、日本の敗戦への道を開いた日本軍による真珠湾攻撃でした。 アメリカの軍と国民の反日感情を駆り立て、報復行動から本土爆撃、原爆投下までで何百 万人もの生命を奪い、自失状態の日本を乗取ったかのように支配するに至らせた真珠湾攻撃 これこそが、時の大統領ルーズベルトのワナであったことが、ついに決定的な証拠をもって 明かされました。 以前にも本誌で、真珠湾攻撃が仕組まれたものであることを書きましたが、今回は、アメ リカの退役軍人ロバート・B・スティネット氏が「真珠湾の真実~ルーズベルト欺瞞の日々」 を日本でも出版して真相を暴露しています。
その中では、ルーズベルトのシナリオ通りに日本軍を真珠湾攻撃に向かうように挑発し、 何の障害もなく攻撃にまで至らしめた巧妙で悪辣な手口が、アメリカの公文書その他で明か されています。 日本の戦後を語るには、ここから始まる真実を知らなければ、アメリカの支配の実態を見 抜くことはできず、アメリカナイズされた洋風文化に塗り変えさせられている背景を理解で きないでしょう。 時あたかも、映画「パールハーバー」が恋物語であるかのように宣伝されています。この 映画の狙いもまた、アメリカ国民に、真珠湾攻撃をした日本軍への敵意を呼びさまし、新た な対日戦略をすすめる手段のひとつでしかないのです。「えひめ丸」事件はそのプロローグ としての故意の事件だったことも、軍事評論家でもあるサンラ・ワールド⑭の増田俊雄さん が調査報告しています。 60年間も欺され続け、また欺されようとしているのが今の日本です。"早く目をさませ 日本人!"と呼びかけたい思いです。
同時に小泉内閣についても触れなければなりません。本誌が届く頃は、もう参院選が終わ っているかもしれませんが、その結果がどうであれ、人気だけに乗っていては大変です。
第17号の巻頭言で、小泉内閣の誕生が国民の意識を反映したものではあるが、変化の 「初めの始まり」と書きました。ここから変化がすすむと考えるのは早計で、あくまでも初 めの変化の始まりであると捉えるべきでしょう。郵貯をはじめとする改革が断行できるとい う保障はありませんし、何よりも注視しなければならないのは対米姿勢です。 先の日米首脳会談で、威勢のいい言動の陰で、アメリカの言うことにすべて合意し、アメ リカの戦後支配の継続と新たな経済支配への要求に従うという共同声明を発表したのです。 小泉首相自身の政治姿勢なのか、永田町の支配によるものなのかはわかりませんが、まさし くアメリカのお先棒を担いでの「改革」で、日本国民に犠牲を強いながら日本売りをすすめ 日本がひっくり返るようなことをやろうとしているのです。
  マスコミが小泉人気を煽るのには、原因(ワケ)があることを知らないと大変なことにな ってしまいます。表面だけで流されることなく、しっかり見て、確かめて、考えることが大 切な時代です。 改めて言いますが、今日の大不況、20世紀の極限まで膨らんだ矛盾の数々。その根本原 因が西洋文明の支配、アメリカによる支配にあったのですから、この頸木(くびき)を断ち 切り、日本を取り戻さない限り21世紀は開けないのです。今の政治や支配勢力にそれを期 待することはできないのです。 本当の変化をつくって行くのは、国民一人ひとりの意識の改革を土台とした動きの広がり しかありません。 「住みがい」のある家づくりは、その実践の大きな柱となるもので、本号の各頁もその精 神に立ってのものです。日本らしさにめざめ、確信を持ち、「住みがい」のある家づくりの 輪を広げるために力を合わせようではありませんか。
第17号の日本の歴史と伝統への見方を更に深めるために、縄文エネルギー研究所の中山 さんから再度の寄稿をお願いしていますし、木の家づくりと木を生かし育てる活動も多角的 に紹介しています。 本号の発行で創刊以来丸3年になりました。石の上にも3年ですが、ここまで支えて頂い たすべてのみなさんに心から熱く感謝し、お礼申し上げます。
まだまだ大変ですが、歩みを止めることなくすすむ決意です。一層のご支援をお願い致し ます。

酒井 哲夫

 

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